50代女性 倦怠感、不眠、自律神経失調症の症状と骨密度低下
症状
4.5年前から更年期の症状に悩まされて漢方を処方してもらっていた。特に、首肩の凝り、倦怠感、自律神経失調の症状がある。この他に腰痛、食いしばりがひどい。
また、ここ数年で女性ホルモンに起因する骨粗鬆症により、短期間で骨密度が20%も低下していることが分かった。医師から運動を勧められているが、運動はもともと苦手であり、やるなら安全に運動を行いたく、また首や腰の痛みも取りたいとの思いから、リボンカイロプラクティックを受診した。正しい姿勢が自分でよく分からない。
検査
立位では右足に重心が乗っており、左腰部伸筋は過度な緊張と硬結があり、下部腰椎の関節の動きの悪さがある。
また背骨(胸椎)の柔軟性は低下しており、背骨の後弯は大きく、また頭部は前方にシフトしたクレーンネックの姿勢である。
右肩は全体的に可動域が低下しており、肩甲骨に付着する筋と上腕三頭筋の緊張が強い。左に関しても肩の可動域は低い。
肩を挙上する肩甲挙筋や上部僧帽筋の緊張が強いが、それよりも咬筋含む左顎関節に関わる筋肉の緊張と圧痛が強い。
施術
肩関節と動きの悪かった肩甲骨の動きを調整して、内巻きの肩は大胸筋のストレッチを行い、正しい位置へと調整、時間をかけてゆっくり肩関節を動かし、可動域をあげた。
胸椎は後弯(丸まり)が大きく伸展の動きが低下しているので、胸椎から腰椎に対しては骨粗鬆症を考慮してあまりアクティブな施術は行わずに、柔軟性の向上を目的に椎間関節をゆっくり動かし、脊柱起立筋の緩和操作を行った。また、下部腰椎のズレに対しては、今後調整を行っていく。
頚部においては、肩を挙上する筋肉(上部僧帽筋や肩甲挙筋)の緊張が強かったが、肩甲骨の動きを付けるとかなり改善がみられた。左顎関節に関わる筋肉の硬結に対しては虚血圧迫を行い、左右の咬筋も緩めた。
結果
この方の場合、更年期に加えて、日頃の不眠や姿勢の悪さによる緊張状態や運動不足などが症状悪化を招いたと考えられます。初回から、骨密度の低下を考慮して、矯正は行わず肩や脊柱の筋緊張を和らげ柔軟性を向上させるような施術を行いましたが、現在4回施術を行い、肩凝りと腰痛はかなり軽減して深い眠りにつけるようになっています。また初回の施術後から喰いしばりの軽減を実感されています。今後はアクティブケアを加えていく予定ですが、ひとまず安全に運動を行う為に必要な関節の可動域広げて、脊柱の動きを向上させて、ピラティスを用いて姿勢維持筋や体幹の強化を安全に行えると良いなと思っています。
産前産後の女性を対象とするエクサイズに興味を持ち、ピラティスインストラクターの資格も取得。WHO基準カイロプラクターとして、より効果が高く持続する独自のケアメソッドを提供しています。一児の母。