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30代女性の患者さん。産後の骨盤の開きが悩みで、出産後太ってしまい、腰痛や肩こりのお悩みもある方です。

産後の骨盤の開き

症状

自然分娩で出産して産後1か月経過。暑くて骨盤ベルトを着けていないせいか、骨盤が開いている感じがする。

痛みはないが、体重がなかなか落ちないのも骨盤がズレているせいではないかと思い来院した。妊娠前の体重まであと5キロ。現在育休中で、もともとデスクワークなので、ひどい肩こりに悩まされていたが、産後授乳と抱っこを頻繁に行っているので以前と同じかそれ以上の辛さがある。

検査

骨盤周囲は本人の自覚症状はないが、触診すると仙腸関節に圧痛があり、両側の殿筋や大腿外側の筋肉の緊張が強く骨盤の開きがある。

両肩ともに肩が巻き込んであり、左の肩を挙上する筋肉を過度な緊張を起こしている。左肩を他動で動かすが、本人なかなかリラックスが難しく力を抜くことが出来ない。

持続的な大胸筋と肩挙上筋の過緊張によって肩甲骨の滑りが悪く、上腕骨と連動して肩甲骨がスムーズに動かない状態である。

カイロプラクティック施術

胸が張りうつ伏せが辛そうだったので、まずは横向きに寝た姿勢で、胸筋のストレッチしながら上腕を大きく動かし、肩甲骨の動きを出して肩の可動域を整えた。大胸筋を緩めることで姿勢を正しやすくなったと実感していた。その後、仰向けになり頚部の動きが悪い箇所を矯正して、いつも無意識に力が入ってしまう肩を挙上する上部僧帽筋や肩甲挙筋などをストレッチした。また、不良姿勢により後頚部に負担がかかっており後頭骨の動きも整えた。

その後、骨盤の歪みを取り除き、骨盤が開いて負担のかかっている殿筋や大腿外側の筋肉に対して緩和操作と股関節のストレッチ行った。この時点で立位になると立ちやすくなった。産後1か月で骨盤は不安定な状態なので使っていなかった骨盤ベルトの巻き方を指導した。最後に、ヨガマットの上に仰向けになってもらい、骨盤底筋のエクササイズと腹筋を意識しながらの骨盤の前傾後傾に動かすエクササイズを行った。産後1か月なので無理せず骨盤を整えながら少しずつ身体に合うエクササイズを指導していく旨を説明して初回は終了した。

初回の施術後に骨盤が閉まった気がすると実感しているが、体重には変化がなかった。週1回の定期的な施術を行い、4回目から体重に変化が出てきた。また、肩こりは施術後は楽になるが授乳回数が多いこともあり、1週間で戻ってしまう状態であり現在も継続施術中である。

結果

この方の場合は、産後の骨盤の不安定な状態でさらには骨盤の歪みもありました。この場合、一般的には産後にベルトを着けることを勧められますが、歪んだままベルトで固定してしまうと余計にバランスを崩しやすくなるので、来院されてよかったです。

妊娠から出産まで胎児の成長によりお腹が大きくなることで様々な負担がかかります。症状も人それぞれですが、骨盤は靭帯が緩むことによって不安定になります。その状態で痛みが出る方もいれば、特に痛みは伴わず今回の方のような開いた感じや違和感だけの方もいます。痛みがない場合はケアを忘れがちですが、その後骨盤の歪みや腰痛などを引き起こしたり、体重の戻りの妨げになる場合が多いので、産後の骨盤ケアはとても大切です。定期的な施術によって兆しが見えてくるのも、歪みを正すことだけでなくその後の身体の使い方や姿勢などが大きく影響するからです。

肩こりは、長年にわたって感じており慢性化して肩こりはデスクワークをやめても改善するものではありません。この方の場合は、筋肉の使い方を間違いすぐに肩を挙上させてしまう癖がありました。しっかり動きを整えて正しい使い方が出来ないと改善が見られません。現段階では肩甲骨の動きが改善して肩のリラックスが自覚できるようになってきています。今後、背筋の強化など使えていない筋肉などを強化していくことで改善がみられると思います。

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