こんにちはリボンカイロプラクティック中目黒です。最近来院された患者さんの症例です。意外と多い背中や肩甲骨周囲の痛みについてご紹介します。
症状
1年前くらいから左肩甲骨あたりがつるように痛む。仕事が変わった時期で忙しくケアせずにいたら悪化傾向にある。マッサージをやってもらうと少し楽な気がして定期に受けてみるが痛みが取れることはない。思い当たる原因はないが、日頃から重い鞄を左で持っている。PC作業も多いので姿勢からきているのではと思いカイロプラクティックを受けてみることにした。また、背中の症状に加えて眼の疲れや頭部の重さもある。
検査
立位での姿勢が肩が内に入り、頭部が前方にシフトして首がつらそうな姿勢である。本人の訴える痛みの場所は、左肩甲骨の内側から胸椎の棘突起に付着している菱形筋であり、同時に姿勢維持筋である脊柱起立筋の緊張も強い。仰向きの寝た状態で左の肩は内に入っており肩甲骨も床から浮いている。また、左の胸筋(大小共に)の緊張が強く、肩甲骨の動きも悪い。全体的に姿勢が崩れているが筋肉は左右差が大きい。また、胸椎の伸展の動きが著しく低下している。
施術
筋骨格系の問題と考えて施術する。本人が訴える部位は左の菱形筋(胸椎の棘突起から肩甲骨の内側縁に付着)だが、不良姿勢による左の大胸筋の緊張により肩が前方に引っ張られ過度に菱形筋に負担がかかった可能性がある。施術では、菱形筋ではなく大小胸筋をしっかり緩めた。仰向けで肩の位置がほぼ左右差なく左の肩甲骨も床に付くまでにしっかりと肩甲骨の動きを付けた。また、胸椎の圧痛と制限がある箇所を矯正した。本人に背中を動かす感覚があまりなかったので、症状がある辺りの両側(両肩甲骨内側)にリフレックスボールを置いて仰向けになってもらいアームワークを行った。肩甲骨の動きを自分で認識させると同時に胸筋のストレッチを行った。
結果
2回目の来院時にほぼ症状は出ていなかったが、再発防止のため続けて継続治療中。1年間も取れなかった症状でありマッサージに行っても改善しなかった症状が1度の施術で改善されたのは、痛みがある部位だけではなく根本的な原因である肩甲骨の動きと胸筋の過緊張、胸椎の動きの悪さに対してケアできたからです。慢性的な症状の場合、長期間にわたって持続的に負担をかけた結果であることが多いので、筋肉に対してのケアだけでは改善せず関節の歪みを招いている場合が往々にしてあり、この場合もそうです。カイロプラクティックの施術もとても有効的ですが、ある程度の改善が出来たらセルフケアをおすすめしています。日常でなかなか運動する機会がなく、デスクワークされている方は特に肩甲骨や胸椎などを意識的に動かすエクササイズをおすすめしています。アクティブケアに移行して健康意識を高めていけることがとても大切です。
産前産後の女性を対象とするエクサイズに興味を持ち、ピラティスインストラクターの資格も取得。WHO基準カイロプラクターとして、より効果が高く持続する独自のケアメソッドを提供しています。一児の母。